秋の収穫シーズンを迎えたエル・ファーム大槻の栗農園に、7名の料理人の皆様が視察にお越しくださいました。
日頃、厨房で栗を扱う料理人の皆様に、栗がどのような環境で育ち、収穫され、選別されているのか。その過程を実際に見ていただく貴重な機会となりました。
農園では、土づくりから収穫、選別、保存に至るまで、エル・ファーム大槻が大切にしている栗づくりの現場をご案内しました。
農薬に頼らない土づくりと、栗が育つ環境
最初にご案内したのは、栗の木が育つ農園です。
エル・ファーム大槻では、農薬に頼らず、自然の力を生かした土づくりに取り組んでいます。
栗の品質を左右するのは、実がなる時期だけではありません。木が健やかに育つための土壌環境を整え、日々の管理を積み重ねることが、おいしい栗づくりにつながっています。
料理人の皆様からは、栗の受粉の仕組みや、農園で行っている自然のものを利用した熊よけの工夫など、さまざまな質問が寄せられました。

一粒一粒を大切に。手作業による栗の収穫
続いて、実際の栗の収穫作業をご覧いただきました。
エル・ファーム大槻の収穫で特徴的なのが、栗のイガを一つひとつ手で剥いていることです。
栗のイガには鋭いトゲがあり、素手で触れることはできません。そのため、作業では厚手の手袋を着用し、慎重にイガを取り除いていきます。
手間も時間もかかる作業ですが、こうして手作業で取り出すことで、栗の表面に傷がつくのを防いでいます。
収穫した栗をできるだけ良い状態でお届けするための、大切なひと手間です。
料理人の皆様にも、こうした収穫の様子を間近でご覧いただきました。

品種と大きさを見極める、丁寧な選別作業
収穫後は、栗の選別作業をご案内しました。
エル・ファーム大槻では、複数の作業台を使い、段階を分けて栗を選別しています。
最初の作業台では大きな選別を行い、次の工程ではさらに細かな状態を確認していきます。
一粒一粒を見極めながら、品種や大きさごとに分け、適切に保存していきます。
収穫した栗をそのまま出荷するのではなく、こうした丁寧な選別を重ねることも、エル・ファーム大槻の栗づくりの大切な仕事です。

氷冷保存によって変化する、栗の甘さと風味
視察の中では、収穫後の栗の保存方法についても、多くの質問をいただきました。
特に関心を寄せていただいたのが、氷冷庫での保存による栗の変化です。
栗は、収穫後に適切な低温環境で保存することで、でんぷんの一部が糖へと変化し、甘みが増していきます。
エル・ファーム大槻では、栗の品種や状態を見極めながら保存管理を行い、それぞれの栗が持つおいしさを引き出しています。
料理人の皆様からは、氷冷保存によって栗の甘さや風味がどのように変化するのかなど、食材を扱うプロならではの質問が寄せられました。
栗への探究心があふれる、料理人の皆様
今回の視察で特に印象的だったのは、料理人の皆様の熱心な姿勢でした。
栗の栽培方法や保存について質問されるだけでなく、実際の栗を前に「こんな調理方法もできるのではないか」と、料理へのアイデアも次々に生まれていました。
さすがは日々、食材と向き合っている料理人の皆様。
栗の特徴を知り、その良さをどのように料理に生かすか。さまざまな意見が交わされました。
育てる側にとっても、料理の現場から寄せられる意見は、新たな気づきにつながる貴重なものです。

一粒の栗から、次の料理へ
今回、料理人の皆様に農園を訪れていただき、栗づくりの現場を知っていただけたことを、大変うれしく思います。
一粒の栗に込めた生産者の思いを、料理人の皆様がどのように受け取り、料理として表現してくださるのか。
これから生まれる素晴らしい一皿が、今から楽しみです。
このたびはエル・ファーム大槻の栗農園へお越しいただき、誠にありがとうございました。

